tiny zoo日誌

cafe tiny zoo(カフェ タイニー・ズー)の のんびり日記 *お店に置いてある絵本の紹介や、日々のこと、 ごはんのことなど…




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夕凪の街 桜の国 :: 2012/07/10(Tue)

私の中でずっと大切にしている作品なのですが、何となくなかなか記事の書けなかった本を今回ご紹介します。

夕凪

「夕凪の街 桜の国」
こうの史代


たしか初めて読んだのは5年以上前だったと思います。本自体は100ページあまりとそれほど ぶ厚くはないのに、読後しんしんと染み込む内容に思わず何度も読み返してしまい、結局次の夏には広島の平和祈念館まで足を運びました。

夕凪見開き


舞台は原爆が落とされてから10年後の広島。
主人公は、原爆で姉と父を亡くした23才の女性です。
彼女も被爆しましたが大きな外傷はなく、今は母と二人で暮らしながら会社で働いています。

これまで原爆の作品と言うと、「はだしのゲン」が印象的で、原爆が投下された後の悲惨な被害に焦点を当てた作品が多かったように思いますが、「夕凪の街・さくらの国」は、それとは対称的に直接的で悲惨な描写はほとんどありません。
描かれるのは、10年後の広島の、一人の普通の女性の淡々とした日々の生活です。
10年後の広島で、10年前に落とされた原爆が、彼女のその普通の日常生活にどのように影を落とすのかが丁寧に描かれています。

また、第二部・第三部ではその家族たちのその後の人生を見つめ、お話は現代まで続きます。
そんなお話が100ページあまりに詰っているのですが、決してくどくなく、考えを押し付けもせず、作者はただ静かに登場人物たちの生活を見つめています。

一見地味な作品のように思えるかも知れませんが、無理に肩肘を張らずに読める作品だからこそ、作品、そして原爆が落とされたという事実を身近に感じられるように思います。


さて、もう1つ。

風がふくとき
「風が吹くとき」
レイモンド・ブリッグズ


こちらは、もし核戦争が起きたら… というテーマで、イギリスの片田舎に住む老夫婦が主人公の作品です。
核についてよく理解していない夫婦が、新聞や図書館で見た知識を頼りに 核爆弾が落ちた後の田舎の自宅で何とか日々をしのごうとしますが…

なんとこちらの作者は「さむがりやのサンタ」などのコミカルな作品もとても有名なんですよ。
同じ作品を手掛けた作者とは思えないほどテーマも世界観も違っていて、作者の力量を感じます。

「夕凪の街 桜の国」も「風が吹くとき」も、核が私たちの日常生活に及ぼす影響を静かに描いた作品です。

お店の本棚にいつでも置いてありますので、ぜひ手に取ってみてくださいね。

*画像はどれもクリックで拡大できます!
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  1. まんが
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ばっけみそ :: 2012/04/10(Tue)

ちょっと季節外れかも知れませんが、先日つくった「ばっけみそ」を紹介します。

こちらも五十嵐大介「リトル・フォレスト」1巻に登場していたお料理。
(「リトル・フォレスト」についてはブログ内のこちらの記事で紹介しています→「ちいさな森」
東北地方では、ふきのとうのことを「ばっけ」と呼ぶそうで、「ばっけみそ」とは、ふきのとうとお味噌を混ぜ合わせて作ったごはんのおともです!

ちょっとお店のメニューとは関係ないのですが、とてもおいしかったのでご紹介します…!

作り方:
①ふきのとうを用意して、さっと塩でゆでて あくを取ります。

ばっけ ばっけゆでたところ
ばっけ(ふきのとう)                ゆでると色があざやかになります!

②細かくみじん切りにして、油で炒めます。
ばっけみそ炒めたところ
「リトル・フォレスト」によると、炒めるとコクが出るそうです*

③好みのお味噌を入れて、お酒・みりん・砂糖で味付けをしてよく練ったら出来上がり!ばっけみそ完成

うちは麦味噌と米麹の合わせ味噌を使っているのですが、麦のほんのりした甘みとふきのとうの苦みがお互いを引き立て合っていて、ごはんが進みました!!

「リトル・フォレスト」の中でもごはんが止まらなくて3杯目…という描写が出てきたのですが、本当にそれを実感しました…。

3杯め


小さな頃はふきのとうのおいしさが分からなかったのですが、今年からは春の訪れを知らせるお料理としてもう欠かせません…!
だいぶ作ったつもりですが、すぐなくなってしまいそうです。

「ばっけみそ」はメニューにありませんが、この「ばっけみそ」の載っている「リトル・フォレスト」はお店に置いてあります♪
ぜひ読みにいらしてくださいね!
  1. まんが
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銀河鉄道の夜 :: 2012/04/01(Sun)

宮沢賢治の代表作の1つ、「銀河鉄道の夜」。この作品を原作にしたアニメ映画があることをご存知ですか?
幼いころに観て以来、ずっと大好きな作品です。

「ますむらひろし」という漫画家によって、原作のストーリーはそのままに、ジョバンニとカムパネルラ、他の登場人物が猫に置きかえられて描かれた「銀河鉄道の夜」を元に作られた映画です。
元々のお話自体も神秘的ですが、こちらの映像もほの暗く静かで、星をながめる時のような少し神聖なような神妙なような気持ちになります。

音楽は細野晴臣(ほその はるおみ)。不思議で少し怖くて切ない世界観そのものです。なぜか夏になるとこのサントラが無性に聴きたくなります。


*「銀河鉄道の夜」予告編

個人的な話ですが、この音楽を担当した人が誰なのかずーーーっと分からず、名前を必死でメモしても、それがYMOやはっぴいえんどの細野晴臣だとはずいぶん後になるまで分かりませんでした。(当時はインターネットもありませんでしたし…)
そんな経緯もあり、今は大ファンです。

脚本はあの別役実(戯曲家・童話作家)、監督は杉井ギサブロー(「鉄腕アトム」、「タッチ」などが代表作)。
当時は全く分かりませんでしたが、いま思うととてつもなく豪華な顔ぶれです。
…にも関わらず、この作品が好きだという方になかなか巡り合わず何となく寂しく感じていました。 …が!この2人がまたタッグを組んで宮沢賢治の作品「グスコーブドリの伝記」を映画化、7月に公開されるということを最近知り、びっくりすると共に嬉しくてたまりません。今から公開がとても楽しみです…!!

宮沢賢治の一連の作品は大好きなのですが、実は「グスコーブドリの伝記」は未読です…。
もったいないので、公開までとっておこうと思います。

公開予定日は7月7日、七夕です。
ああ、待ち遠しい!

銀河鉄道の夜

ますむらひろし「銀河鉄道の夜」
こちらはお店に置いてあります♪



※別役実は岸田今日子が晩年まで在籍していた「演劇集団 円」の脚本も多数 手掛けており、岸田今日子発案の「こどもステージ」の脚本も多数書いておられます。
こんなところにも素敵な接点が…!

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  1. まんが
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魔法の砂糖菓子 :: 2012/02/25(Sat)

今日は大好きな漫画のひとつ、萩岩睦美の「漫画の砂糖菓子」を紹介します。

魔法の砂糖菓子
「魔法の砂糖菓子」 萩岩睦美・作



萩岩睦美には「銀曜日のおとぎばなし」や「うさぎ月夜に星のふね」などの長編の代表作もあってそちらも素敵なのですが、あえてこちらの短編をおすすめします*

20年以上前、「りぼん」に掲載された時から好きで何十回も読んできた作品なので、もはやどこが好きなのか説明するのが難しいのですが… やってみます!

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マリーというの名前の美しい女性。
幼いころに両親を亡くし、そのあと養ってくれていたおばさんの家でいじめられてきたせいで、すっかり心が荒んでいます。

彼女はこれから領主のもとに嫁ぐことになっているのですが、その道中、心の荒んでしまった自分を嘆きながら
「まだ 純粋で むじゃきだったころに 見た夢
わたしの人生で 楽しかったのは あの時だけね」
と 幼いころに見た夢を思い出します。

それは、またおばさんにひどく叱られて家を飛び出した幼い日、かわいがっていた猫が勝手に飛び込んでしまった、ちょっと変わったお家のドアを開けるところから始まります。

ふしぎなおうち


そこにいたのは不思議な手品を見せてくれる青年…?
肺病を患っているマリーに、咳がやむ魔法の砂糖菓子を分けてくれます。

そしてそのふしぎな青年に連れていかれたのは、現実ではあり得ないことが次々に起こる不思議で楽しいファンタジーの世界。
実はその青年の正体は人間ではなかったのです。


あちらのせかい


そこでマリーは思いきり笑い、遊び、現実の世界では味わえなかった幸せな時間を過ごすのですが…

青年に言われていた約束を破ってしまったことから、現実の世界に引き戻されてしまいます。
あの青年も、猫もあちらの世界に行ったまま…

その後、あちらの世界には2度と行くことが出来ぬまま、あの時の思い出や青年の「人間の世界でもっともっと素敵なものにめぐりあって」ということばを支えに今日まで暮らして来ました。

そして結婚式を迎えた今日、「何も素敵なものなんてなかった」と思っていたマリーの元に、ついに素敵なことが起こります。(その内容は、読んでみてくださいね…!)

そして、幼い頃にかわいがっていたあの猫がおみやげをくわえて式に現れて…?
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ざっとストーリーを説明するとこんな風なのですが、ラストはシンプルなハッピーエンドではないかも知れません。
普通の少女漫画なら、もしかしたらもっと王道の終わり方があったかも知れませんが、でもこのラスト故に「ただの少女漫画」ではなく、本当に「どこかの国のおとぎ話」もしくは民話のような少し不条理な感じも含んでいて、少女漫画としてはちょっと異質で抜きんでた作品のような気がします。

そんなちょっと変わった作品なのですが、とってもかわいらしい絵や流れるようなお話の展開には妙な説得力があって、この方の創るふしぎな世界とお話にに魅了されてしまうんですよね。
萩岩睦美のふしぎな魅力の詰まった作品だと思います!


私たちは実際にこんな素敵な世界を旅することは叶いませんが、もし、マリーが見つけたように どこかにこんな世界への入り口があったなら…
そのくらいの夢は見てもいいのかなと思います。

こちらもtiny zooに置いてありますので、気になったら手に取ってみてくださいね♪

*画像はすべてクリックで拡大できます


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  1. まんが
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ちいさな森 :: 2012/01/06(Fri)

明けましておめでとうございます!
昨年は、皆さまに大変お世話になりました。今年もどうぞよろしくお願いいたします。


さて、今日はお気に入りのまんがを紹介します♪
五十嵐大介という作家さんの「リトル・フォレスト」です。

リトル・フォレスト



「小森」(=リトル・フォレスト)という東北地方のとある村が舞台、主人公はそこで農業を糧にほぼ自給自足の生活を送る女性です。
…こう書くと何だか堅苦しいお勉強漫画のような感じがしますが…
私がこの漫画で好きなところは、「読んでいるとおなかがへってくるところ!」なんです。

主人公の淡々とした生活を描いた作品なのですが、その中に登場する、畑で育てた野菜や山で採れた野草、果物… 主人公にとって身近な食材を使って作る料理の数々が、ぜんぶとってもおいしそうなのです。
その中のいくつかは、私自身つくったことのあるもの(つくしの佃煮など)だったりもして、読んでいると親近感を感じると同時に、「あれも作りたい、これも作りたい!」とおなかがへってきます。
その辺で採れたウドの芽とミントのフリット、それに卵とクレソンをパンにはさんで庭先で… なんて、考えただけで幸せな気分になってしまいます。
また、丁寧に描かれた絵もとても素敵です**


さて、この「リトル・フォレスト」に載っていた「あけび」。この実の部分を食べたあとの皮を使ったお料理が載っていたので、私もマネをしてつくってみました。

あけびと籠
この紫色の実が「あけび」です

あけびのなかみ
あけびの実の中身

あけびの皮
中身をいただいたあと、皮を切ります。こうやって見るとナスに似ているかも…??

あけび調理後
皮をひき肉とカレー系のスパイス(ターメリック、ガラムマサラ、ナツメグetc...)と塩こしょうで炒めて、できあがり!


皮にほんのり苦みがあって、ひき肉ととてもよく合いました…♪
ごはんとも相性が良かったのですが、ビールと一緒にいただいてもおいしかったかも!
あけびが手に入った際は、ぜひお試しください☆


…と、こんな具合に色々なお料理を思わず作りたくなってしまうような本です。
ちょっとおなかがへってしまうかも知れませんが、おすすめの作品です。
tiny zooにお越しの際は、手に取ってみてくださいね。

テーマ:漫画 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. まんが
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